所員のトピックス 予算・予測・単年度経営計画の違いをやさしく解説【経営者向け】
経営者の方からよくいただく質問に、
「予算と経営計画は何が違うの?」
「予測も作っているけど、役割は同じ?」
というものがあります。
実は「予測」「予算」「単年度経営計画」は似ているようで、役割は大きく異なります。
それぞれの違いを理解することで、経営判断の精度が向上し、資金繰りの不安も減ら
せます。
※予測は年度初めに立てることを前提とした場合です。
- 年初に立てる予測とは?【将来の見込み数値】
「予測」とは、将来の見込み数値のことです。
過去の実績や市場動向をもとに、
「今年の売上・利益はこのくらいになるだろう」と想定して作成します。
あくまで『見込み』であり、外部環境の変化によって大きく外れることもあります。
例えるなら天気予報。
傘を持たずに出かけたら雨に降られることがあるように、予測は参考の指標にすぎません。
- 予算とは?【会社の年間お金の使い道を管理するツール】
「予算」は、1年間で使えるお金の計画です。
売上や利益の目標をもとに、
- 人件費
- 広告費
- 設備投資
などにどれだけ配分するかを決めます。
会社全体のお金の使い方を管理する役割があります。
家庭でいう「家計簿の予算立て」に近いイメージです。
- 単年度経営計画とは?【数字と行動をつなげる実践的ツール】
「単年度経営計画」は、予測や予算よりも実践的な経営ツールです。
数字の目標だけでなく、具体的な行動計画を盛り込みます。
例:
- 新規顧客〇社獲得
- 営業担当を2名増員
- 既存顧客へのリピート施策強化
毎月の会議で進捗を確認し、改善につなげられます。
例えるなら旅行のしおり。
天気予報(予測)や予算(交通費や宿泊費)だけでは不十分で、どのルートで何を楽し
むかという行動計画を示します。
- 予測・予算・単年度経営計画の違いを比較
項目 | 予測 | 予算 | 単年度経営計画 |
作成時期 | 年度はじめに立てる | 年度初め | 中長期計画をもとに毎年更新 |
内容 | 将来の見込み数値 | お金の配分 | 戦略+数字+具体的な行動計画 |
性質 | 参考の目安 | 管理ツール | 経営の道しるべ |
例え | 天気予報 | 家計簿の予算 | 旅行のしおり |
- なぜ会社に必要なのは「単年度経営計画」か
- 予測だけでは「現状の見通し」で終わってしまう
- 予算だけでは「数字のゴール」が示されるだけ
企業が本当に前進するためには、数字と行動をつなげた実行の道しるべである単年
度経営計画が不可欠です。
計画があることで、社員全員が同じ方向を向き、行動に一貫性が生まれます。
- キャッシュフローコーチ®によるサポート
単年度経営計画の作成には、数字(キャッシュフロー)と行動(経営戦略)の両立が必
要です。
多くの中小企業では、予算や予測は作っていても、行動まで落とし込めていないケー
スが多くあります。
キャッシュフローコーチ®は以下をサポートします:
- 会社の数字をわかりやすく『見える化』
- 経営者と一緒に行動計画を作成
- 毎月の会議で進捗確認と改善サイクルの実施
これにより、予算や経営計画が「絵に描いた餅」で終わらず、会社の成長に直結します。
✅ まとめ
- 予測=年度はじめに立てた将来の見込み(天気予報)
- 予算=数字のゴール(家計簿の予算)
- 単年度経営計画=行動を伴う実行計画(旅行のしおり)
会社に本当に必要なのは単年度経営計画です。
キャッシュフローコーチ®が伴走して作成・運用をサポートすることで、会社はブレずに成長できます。
(by A・K)